「4月から職場復帰。本当に、朝のバタバタの中で会社に行けるの?」
「子供がグズって遅刻確定……そんな毎日が続くのが怖い」
春からの新生活、そんな不安を抱えているパパ・ママは多いはずです。
多くの人は、これを「気合」と「早起き」という精神論で乗り切ろうとしますが、ハッキリ言います。
それは「労働災害(家庭崩壊)」の元です。
現役の2級建築施工管理技士であり、元看護師の私から言わせれば、朝の育児は一つの「建設プロジェクト」です。
現場が炎上するのは、パパ・ママのやる気がないからではありません。「工程表(段取り)」が悪いからです。
今回は、感情を捨ててロジカルに解決する、現場監督流の「朝のクリティカルパス攻略法」を公開します。
朝の戦いは「前日の夜」から始まっている

まず、多くの人が陥る最大のミスを指摘します。 「朝、子供が起きない」「準備が進まない」と嘆く人は、「当日の朝」だけを見ています。
現場管理の鉄則ですが、「朝の遅延は、前工程(夜)の遅れが波及しただけ」です。 まずは、子供という「特殊なコンクリート」の性質を理解しましょう。
睡眠不足という名の「施工不良」
「子供なんて6〜7時間寝れば大丈夫でしょ?」と思っていませんか?
元看護師として警告しますが、子供の脳と体は寝ている間に発達します。
大人のショートスリーパーとは生理的に構造が違います。
子供には最低でも10時間前後の「養生期間(睡眠)」が必要です。
コンクリートも、養生期間が足りないまま型枠を外すとひび割れますよね?
子供も同じです。
睡眠不足のまま無理やり起こすから、「癇癪・グズり・不機嫌」という施工不良が発生するのです。
週末の「寝だめ」は現場のリズムを破壊する
「平日は頑張ってるから、土日はゆっくり寝かせよう……」 これもNG施工です。
人間の体にはサーカディアンリズム(概日リズム)があります。
週末だけ機械(体)の電源を落とすと、月曜日の再起動(立ち上げ)に莫大なエネルギーがかかります。
現場は「定常運転」こそが、最も負荷の少ない省エネ運転なのです。
休みの日も同じ時間に起きることが、結局は一番ラクな方法です。
逆算工程表を引く
6時に気持ちよく起きる(竣工)ためには、10時間の養生を確保すると、前日の20時には寝る(着工)必要があります。
「起きられない」のではなく、「寝る時間が遅い(着工遅れ)」なのです。
20時に寝ないなら、その前の「19時の入浴」、さらに前の「18時の夕食」……と、ボトルネックになっている前工程を見直しましょう。
「クリティカルパス」を特定せよ

睡眠を確保しても、朝の現場はトラブル続きです。ここで役立つのが「クリティカルパス(最長経路)」の管理です。
クリティカルパスとは、「その作業が終わらないと、全体が終わらない(出発できない)最重要タスク」のこと。
朝の育児におけるクリティカルパスは、親の準備ではありません。
間違いなく「子供の食事」と「排泄(機嫌)」です。
ここを管理せずに、親が自分の着替えをどれだけ急いでも、工期(出発時間)は短縮されません。
- 悪い例: 親が自分の準備を完璧にしてから、子供を起こす。
- → 子供がグズってご飯を食べず、出発遅延。親は手待ち時間でイライラ。
- 良い例(是正後): 何よりも先に子供の「食事」「着替え」に着手する。
- → 子供が食べている間に、親が横で化粧や準備をする(並行作業)。
親が準備をしている姿を見せることは、とても重要です。
親が早くに起きて準備をしてても、子どもからすると「パパ、ママだって着替えてないじゃん。」となるわけです。
並行作業として、DWEの英語をかけておくのが超おすすめ!
意識せずとも自然に、英語が耳に入り、いつの間にかインプット完了!
「動く天気予報」に対抗する
建設現場では、天候不良を見越して予備日を設けます。
子供は「動く天気予報」です。急に雨(癇癪)が降るし、災害(お漏らし・牛乳こぼし)が起きます。
ギリギリの工程表は事故の元です。
7:00に出発したいなら、「6:30完了」を目指す工程を引いてください。
この「30分の余裕」があれば、牛乳をこぼされても「想定内(是正処置の範囲内)」と笑って対応できます。
現場に「重機」と「外注」を導入せよ

「手作り・手作業が愛情」という古い仕様書は破り捨ててください。
ワンオペ現場で工期を守るには、最新の「重機(時短家電)」と「外注(便利グッズ)」が必須です。
必須の重機(三種の神器)
- 食洗機: 食器洗いという単純作業に人件費を割かない。
- 乾燥機付き洗濯機: 「干す」工程を全カット。
- ロボット掃除機: 床のゴミは機械に任せる。
名もなき家事の「外注」
特に4月入園組におすすめしたいのが、「お名前スタンプ」です。 オムツや肌着一枚一枚に手書きするのは、あまりに非効率な作業です。
ハンコを「ポン!」と押すだけの数秒で終わらせましょう。
【KY活動】「お支度ボード」で工程を見える化

最後に、作業員(子供)への指示出しです。
「早くしなさい!」は具体的な指示ではありません。
現場監督なら「見える化」で指示を出しましょう。
おすすめは「お支度ボード」の導入です。
「かおをあらう」「きがえる」「ごはんをたべる」といったタスクをマグネットにして、終わったら裏返す。
- 親のメリット: 「早くして」ではなく「次は何だっけ?」と聞くだけで済む。
- 子どものメリット: ゲーム感覚で「自律走行」できるようになる。
100均の材料でも作れますし、市販のかわいいボードを使うのも手です。
「次の工程」が可視化されているだけで、現場の安全性(親の精神衛生)は劇的に向上します。
朝の余裕は「親の笑顔(安全管理)」のために

朝の工程管理を行う目的は、会社に遅刻しないためではありません。
朝から子供に笑顔で「いってらっしゃい」と言うためです。
余裕がない現場は、親がイライラし、それが子供に伝染してさらに泣くという「負の連鎖(労働災害)」を引き起こします。 4月の「着工」に向けて、まずは今夜の「就寝時間」から見直してみませんか?
それは決して手抜きではなく、家族の笑顔を守るための立派な「施工管理」なのです。



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